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Channel: 「遠野」なんだり・かんだり
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2017 石鳩岡神楽交流会 其の四

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明日の夜には雪になりそうな予報ですが、これから雨や雪マークを繰り返しつつ、本格的な冬になるのでしょう・・・涙

さて、交流会話題も今回が最後です。

 

予定では、平倉神楽さんの悪神退治の後は、下舞い・祈祷権現舞のようでしたが、

時間がまだあるということで、急遽?もうひと演目追加となりました。

 

今回のホスト役、綾内神楽さんの注連切舞(しめきり)です。

 

演目名から想像できるとおり注連縄を切る所作をイメージしたものと思われますが、

岳神楽では注連縄は斬らず、大償神楽では実際に斬るようです。

 

などと書きながら、まだ、前段の写真ですが・・・笑

注連切舞はスピード感溢れる荒々しい舞ですが、各シーンで動きがピタリと止まる瞬間があり、

神楽を良くわかっている人達は、そこで掛け声と共に拍手を送ります。

 

私の場合、その瞬間がわかっていても、拍手する動作をするまでに若干時間がかかるので、

遅れてしまいます。これが手遅れというのかもしれません。笑

 

冗談はさておき、遠野の飯豊神楽でも注連切を演じ、大償と同様にしめ縄を斬ります。

飯豊の説明では、人間界と神域との境を取り払うということなので、これもまた大償と一緒。

 

古くから山伏たちによって伝えられたであろう神楽

団体によって、其々の舞に違いが生じつつ、ひとつの味わいとして定着しているのでしょうが、

 

石鳩岡さんのように、所作に違いが生じないよう弟子神楽との交流をもつことも、

また大切なことだと私も思っています。

 

おおよそ15分間、ほとんど休みなく動き廻って注連切が終わり、

 

綾内神楽さんの下舞い

 

我が家の長女と同い年で、次女と同じ名前の女性です。笑

 

最後に、三団体揃っての祈祷権現舞

 

並ぶ時に、綾内さんが端の列に移動しようとしましたが、師匠神楽である石鳩岡さんが、

いいから真ん中で!と、いうようなしぐさをして順番成立

舞うだけでなく、この辺の気配りも子弟の良い関係を感じさせられるシーンでした。

 

思わず、私も御祈祷してもらおうかと思いましたが、記録係に徹して、終わりとなりました。

 

みちのく民俗村にあるカヤ葺き屋根の建物には、差しガヤ作業中の建物があり、

また、既にプロに依頼しなければ修復できないものもありで、

お聞きしたところでは、なかなか予算の目処が立たないということでした。

伝承芸能・郷土芸能もまた、これと同じで、内部で伝承できている内は良いのですが、

他団体から教えを乞う状況になると、手弁当だけという訳にもいかなくなるものです。

お互い様の関係を築いていくことが大事なのかもしれません。

 


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